今日の備忘録
・ 小火
「なんか臭うなぁ…。」
「焦げてるような臭いするよね。」
な〜んて、そんなことを言ってるのは束の間。
みるみるうちに館内がもやもや〜っと白く曇りだしてきて一大事です。
煙です。
どっからどう見ても煙です。
避難訓練なんかじゃない。
「この辺から臭ってるぞ。」と、まず疑われたのは俺の持ち場。
「ハァ!? ありえんだろ。管理者、俺なんだぜ。貴様らみたいな能無しと一緒にされるとは心外だ。」
別部署の同僚や上司が駆けつけてきたのはいいけど、どいつもこいつも揃いも揃って馬鹿ばっかり。
役立たずばっかりでしたけど層々たる顔ぶれです。
「おまえんとこだろ。」とか惚気たことを言ってる場合かよ。
店内、白いよ?
すんごく煙ってるよ?
「バカばっか。」 |
まずは安全に客を逃がしてからだろ。
話と後処理はそれからでも遅くない。
ほんま呆れるで、しかし。
こんなご時世なんだからまずは放火を疑うのが基本だろ。
そういうところをチェックしたのは俺を含めて3人しかいないという情けなさ。
貴様らナガサ○ヤとかヤマ○ワに次ぎたいんかよ。
俺、まだ職を失うのなんてヤダよ。
で、またこんな時に限って、うちの課長と部長は揃って休みとってやがるもんだからますます困っちゃう〜。
すると、、、
いっつも事務所で椅子を暖めてるだけの副店が駆けつけてきて全体指揮を執りはじめた。
副店のこんな姿初めて見たよ。
キレ者だとは聞いてたんだけど、この時ばかりはめちゃめちゃカッコよかった。ほんと惚れた。
お買い物中のお客さんたちに火事だってことが直接知られることを避けるための暗号がたくさんあるんだけど、俺も含めてそんなの使ってるやつはいなかったよな。
「燃えてるー。」とか叫んでるバカすらおったもんな。
けどね、ほんとそんなゆとりないよ。
びっくりするよ。
訓練じゃない。
燃えてる。
かつていた比較的新しい店では、火災報知器が鳴って合成音声で「プゥ〜 プゥ〜 火事です。 火事です。 従業員の指示に従い、落ち着いて避難してください。」なんて館内放送が流れたんだけど、古いところではそうもいかない。
いい経験をつみました。
けど、おかげで明日消防が入るんです……。
おかげで今日は超級的残業が発生。
おまけに明日も朝からになっちゃってまたまたオーラスだ。
また会社にどっぷり。
先月、マル適を受けるためにこれでもかというくらいにやったとこなんだよ。
まただよ……。